症状・治療について「心のやまい」が、身体や行動に与える例を掲載しました。

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自閉症スペクトラム障害

自閉症スペクトラム障害ASD(アスペルガー症、広汎性発達障害、自閉症)は、主に想像力(イマジネーション)の欠如、共感性の欠如、言葉の意味の多重性が理解できない(比喩、皮肉が分からない)、などの特徴があり、それによって他者との充分な相互理解ができず、社会的適応不全による疎外感、抑うつ、憤りなどに苦しむ発達障害の一つです。ただし、周囲もコミュニケーションギャップに苦労するため、職場同僚は処遇に困り、配偶者は困惑することが常です。

診断は、安易に感覚的にくだされがちな傾向にありますが、実際には基準が定められた症候群であるため、当院では心理検査など用いて診断・治療に対応しております。

二次性障害は薬物療法の適応になりますが、根本的には自分の特性を自覚し、持てる有用性をのばすための心理療法が有効です。

自閉症スペクトラム障害ASDの60%程度は注意欠陥多動性障害ADHDを合併しているという統計もあり、ADHDの治療をすることでASDの二次障害が改善することも臨床的にはしばしば見られます。

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